見出し画像

SNSマーケティングの仕事内容とは?営業視点で成功事例を解説

インターネットやSNSが普及した近年、年齢や性別にかかわらず誰でもブランドや商品に対して世界中に発信することが容易になり、商品やサービスを提供する企業もユーザーの声を簡単に直接目にすることが出来るようになりました。つまり、これまでメディアが集約して発信してきた情報をインフルエンサーに限らず個人単位で発信できる世の中になったのです。そうしたユーザーの反応を活用したマーケティングを、日宣では「ファンベースドマーケティング(以下FBM)」と呼んでいます。
日宣は、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどのSNSメディアを活用し、単なる運用だけでなく幅広い施策を戦略から提案、企画化しています。
今回この記事では、SNSマーケティングを活用し、ファンとともにブランドを育てていく日宣のファンベースドマーケティングと、そのサービス提供における営業職の関わり方や仕事内容について解説します。

◆SNSマーケティングとFBMの関係性

SNSマーケティングとFBMの関係性を正しく理解し、施策を行うことがマーケティング効果の最大化に繋がります。これらの違いと関係性を理解するために、ここでは、それぞれの特徴を解説します。

SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは一般に、ソーシャルメディアを使ってマーケティングやコミュニケーションを行う手法のことです。そして、大きな構造としては、SNSマーケティングは、FBMを実行する上での非常に重要な戦略・施策という位置づけです。
日宣では、戦略的にSNS運用を行うことでSNSをマーケティングの基盤=インフラに育て上げ、蓄えたデータや運用ノウハウを活かすことで、企業公式アカウントのフォロワー数の増加やハッシュタグのトレンドインによる話題量の獲得に貢献しています。
それでは、そうした手法を駆使しながら運営するFBMとはなにか、をこの後ご紹介します。

FBMとは
ビジネスのほとんどの商品ジャンル・業界に当てはまると言われる「2:8の法則」(パレートの法則)と呼ばれる法則があるのをご存じでしょうか?売上の構成比は、約2割が新しい顧客によるもので、約8割がブランドやサービス、商品の「ファン」によるもの、という定説です。
そうしたファン層に集中的にコミュニケーションをとることによって、ファンによる情報到達力や推奨力を拡大し、結果、業績を伸ばしていくのがFBMならではの考え方です。

FBMの3つの視点
ここではFBMを理解する上で重要な3つの視点を紹介します。

1.ファンをターゲットにする。
ブランドやサービスに対して興味関心が高い人をターゲットに、利用頻度を増やしてより買ってもらう、使ってもらうことを目的とする考え方です。例えばSNS上でファンの投稿に対して公式アカウントからコメントを返信することでファンのブランドに対する共感度を高める効果もあります。

2.ファンをアセットとして捉える。
ブランドや商品に興味関心があって「応援したい」と思ってくれている人たちの気持ちをお借りする考え方です。例えば、ブランドの新商品やサービスをファンによって広めてもらうことで新しい層に認知を拡げたり、施策の方向性を決めるうえでニーズを調査するために、ファンにアンケートに答えてもらうなどの活用法があります。

3.ファンと「共創」する。
ファンをパートナーとして捉え、ブランドや商品に対しての高い熱量を活用する考え方です。例えば、一緒に商品開発やファンミーティングを行うなど、企業にコミットメントしてもらうことで一緒に企業活動を行います。

◆「共創」するFBMの成功事例

上で挙げたFBMの3つの視点の中で、3つ目の「共創」を実践することにより成功した日宣の具体的な実績を2社の参考事例からご紹介します。

1.有名ファストフードブランドの事例
先駆けて「共創」の事例を作ったのはある有名外食チェーンブランドの「ファンミーティング」です。新商品発売前のタイミングで、SNS上でコミットが高いファンを本社に招いた、発売前の試食会が2022年から始まり、1年ほど継続的に催しています。来場したファンの方々には新商品の試食だけでなく、その場でリクエストをいただいた商品をその場でつくって食べていただいたり、クイズに答えていただくことでブランドのことをもっと知ってもらったり、ブランドの担当者と直接話を交わす機会をつくるなど、さまざまなコンテンツを実現しました。
この会を開催することでファンの方々のリアルな反応を見ることができ、日ごろブランドを利用して感じることなどを聞くことができます。そして、これからのマーケティング活動に活かしていけるような学びを直接得ることが出来ます。

2.有名カフェブランドの事例
あるカフェブランドでは2023年に、店舗スタッフによるメニュー開発コンテストイベントを開催しました。全国の店舗で働くスタッフを対象に、それぞれが開発したオリジナルメニューの頂点を決める大会です。グランプリに選ばれた商品は、実際に新商品として全国の店舗で販売されました。商品開発に携わってもらうという観点だけでなく、スタッフのブランドに対する熱い思いを直接的に伝えてもらう場になりました。本企画で生まれた魅力的な商品はSNS上でも大きな反響があり、キャンペーンの参加者数でも成果を上げました。
ファストフードブランドの事例がファンを対象にしたのに対して、カフェブランドの事例は日々店舗で働いてくれているスタッフもブランドを知り尽くしたファンである、と捉えています。

いずれのケースも、ブランドをよく知るファンたちと対話する、関係性を構築していくことを真摯に行っています。企業とファン、お互いにとってwinwinの存在であることがFBMとして目指すべき姿です。

◆広告営業としての関わり方

ここまで、FBMの事例を紹介してきました。上記で理想像としてお話した「クライアント企業とファンとのwinwinの関係」を構築するためにはクライアントと直接関わってマーケティングを支援する広告営業のクライアント対応が非常に重要となります。
そこでここからは、今回の記事のテーマであるSNSマーケティングの仕事内容を営業の視点から、広告業界の営業という職種がどのような役割を果たすのか、また果たすべきなのかをお話します。

広告営業、と聞いてどのような仕事内容をイメージしますか?
仕事内容としては主に、クライアントの情報管理や広告企画・提案、実施のスケジュール・予算管理、クリエイティブのデザイン制作における進行など多岐にわたります。 広告営業はそういったサポートをしていく際、常にクライアントのパートナーとして業務を行うことが重要です。
経営に直結するクライアントのマーケティング課題に対して同じ目線で真摯に向き合い、自社視点の一方的な押し付けではない提案をする必要があります。

FBMに携わる営業の担当者として必要なのは、「ファンと同じ目線になって考えること」です。自分がマーケティングを支援していく会社としてそのブランドやサービスの知識を十分に持った理解者であることはもちろん重要です。一方で、クライアントと同じ目線で課題を自分事として理解するだけでなく、外からの視点をもってクライアントに提案したりチームのディレクターとして引っ張っていく必要があります。
そうした外からの視点を持ち続けるためには自ら店舗に足を運んで商品を買ってみる、関連情報をSNSで検索をしてみる、webサイトを見てみる、身近なユーザーに感想を聞いてみる、などの実際に消費者として経験することで現場の声を知る日々の積み重ねが大切です。もちろん、自身の担当ブランドだけでなく、世の中で何が人気なのか、注目されているのかといったトレンド、世間の動向をチェックすることも欠かせません。

◆SNSマーケティングを活用したFBM

FBMにおける注意点
FBMを実践する上での注意点は、その意味や手法を間違えて捉えてしまうことでそのメリットを活かしきれない可能性がある、ということです。ここではFBMを行う上で持つべき正しい認識を解説します。

ここまでの解説で、FBMと聞くと「ファンに向けたファンのためのマーケティング」と捉える方もいるかと思います。それは半分正解で半分違います。
FBMとは「ファンを基盤・軸にしたマーケティング」ということがポイントです。つまり、ファンだけをターゲットにしているマーケティングではないのです。
ファンがSNSなどを使って商品やサービスを投稿、おすすめすることで、ファンでない人たちに届く。つまりファン自体が宣伝の機能を持つメディアとなります。そういったファンが持つ発信力や応援のパワーを最大限活用して拡散してもらうことで、より多くのファンが生まれ、増えていくことを目指すのがFBMの重要な捉え方です。

今後のマーケティングのあり方

はじめにお伝えした通り、SNSマーケティングはあくまでFBMの手法のうちの一つです。ユーザーの声が容易に世界中にシェアされる現代社会では、SNSマーケティングはファンの声を集約させる上で有効な手段です。ただ、FBMにはそれだけに限らない他の手法が多くあるので、クライアントの経営に貢献していくためのアイデアのリソースとしてその可能性をこの先模索していく必要があります。例えば、これまではXをはじめとするSNS上で関わっていたファン達とLINEでつながることによって、よりコアなファン達と繋がれる場を獲得するといったコミュニケーション事例もあります。
クライアントと伴走して、経営に貢献していくためには「ファンとの共創」がこれからのマーケティングの鍵になるでしょう。  
日宣はこれからも進化をつづけ、オリジナルのマーケティングを強みにパートナーとしてクライアントを全力支援していきます。